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勤務先の調剤薬局が買収(M&A)される!?再雇用か転職か薬剤師のベストな選択は?

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商店街を歩いていると、以前からあった調剤薬局の看板の色やデザインが急に変わっていたりします。

 

これは調剤薬局のM&A(吸収合併・買収)です。M&Aは、契約が成立するまで秘密のため、巷で噂になったりすることがありません。

 

もちろん、当該社員にもある日突然、通知されます・・・ちょっと心臓に悪い話ですよね。

 

今回は、調剤薬局業界市場で一体何が起きているのか?もし勤務先が買収された場合は再雇用と転職とどちらが有利なのか?についてお話します。

 

※M&Aとは:Merger and Acquisition(合併・買収)の略。企業の合併と買収の総称で、株式取得・事業譲渡・資本提携などを含めます。

 

調剤薬局業界の編成!M&Aについて

全国には調剤薬局が57,000軒ほどあります。コンビニ数の54,000軒より多い数なのです!

 

この薬局数は、日本の人口比率に対して多いのか?少ないのか?というと、日本薬剤師会では2万軒台が理想と発表しているので「薬局は多すぎる」といえます。

 

しかも、調剤薬局業界は大手調剤薬局の売り上げは全体の約20%で、その他80%は中小の調剤薬局の売り上げによって占められているのです。

 

この比率は他の業種とは真逆です。通常は業界のリーディングカンパニーが大半のシェアを占めるからです。

 

しかし、医薬分業によって急速に市場が拡大した調剤薬局業界も、今後は調整期間に入るようです。

 

調剤薬局のM&Aを主に行っている「日本M&Aセンター」による調剤薬局業界の再編の流れを表で見てみましょう。

 

参考:日本M&Aセンターホームページ

調剤薬局業界の再編の流れ

① 国による医薬分業の普及により → 調剤薬局数が増大

② 業界全体が成熟される

③ 国による診療報酬の低下・薬価差益の減少 → 業界内の競争が激化

④ 大手調剤薬局は新規薬局を作らず → 中小の調剤薬局を買収する方向にシフト

⑤ 大手調剤薬局の中小の調剤薬局買収 → 大手調剤薬局同士の再編へシフト

 

2025年の新医療モデル構築に向けて、調剤薬局の業界内競争が激化することは容易に予想がつきます。

 

国の国家予算の3割を占める社会保障費用(医療や介護費)を減らそうと、診療報酬の中の調剤報酬単価は下げられ・薬価(薬の価格)は下げられ・調剤薬局の収益は減っていきます。

 

薬局を建てただけでバブルの様に儲かった時代は過ぎ、頑張って働いても1枚の処方箋に対する報酬が減っていく時代を迎えます。これは薬局経営者にとって頭が痛い話です。

 

特に大手の調剤薬局は新しい薬局を作って収益を上げるより、既に地域に定着している薬局を買収することで資本の増大と利益を得ていこうという流れに変化してきています。 

 

まさに今は、業界の再編の流れで示すを迎えているのです。

調剤薬局市場で何が起こっているのか?

ここ数年(2014〜2016年)の調剤薬局業界でのM&Aを見ていきましょう。

2014年1月

・株式会社カワチ薬品:子会社の株式会社倉持薬局を吸収合併

・ファーマライズHD:岩渕薬品と業務資本提携

・クオール:㈱セントフォローカンパニー(35店舗薬局)株式取得

2014年2月 ・アインファーマシーズ:連結子会社の4薬局を吸収合併
2014年5月 ・ファーマライズHD:㈱ヘルシーワーク(24店舗薬局)資本提携
2014年7月 ・株式会社バイタルネット:㈱オオノ(50店舗薬局)株式取得
2014年12月

・アルフレッサHD:㈱アポック(調剤薬局事業)の株式を譲受

・アインファーマシーズ:㈱メディオ(52店舗薬局)株式取得

2015年4月 ・フジ・ツルハHD:㈱レデイ薬局株券等の公開買付取得(約200店舗薬局)
2015年6月

・ファーマライズHD:㈲ドゥリーム(4店舗薬局)の株式取得

2015年7月 ・メディカルシステムネットワーク:広瀬薬局の株式取得
2015年9月

・アインファーマシーズ:調剤薬局チェーンNPホールディングスの株式取得

2016年2月 ・㈱ココカラファイン:㈱神戸マルゼンの調剤薬局事業の譲受
2016年5月 ・ウエルシアHD:㈱クスリのマルエと資本業務提携
2016年7月 ・㈱ココカラファイン:東洋薬品の調剤薬局一店舗を譲受
2016年8月

・メディカル一光:ツルカメ調剤薬局子会社化

・クオール:㈱共栄堂(85店舗超薬局)株式取得・資本提携

2016年11月

・総合メディカル:みよの台薬局グループ10社の株式取得

・アインファーマシーズ:葵調剤薬局の全株式取得

・ココカラファイン:東邦調剤(11店舗薬局)の全株式所得

※ここに示したM&Aは、大手調剤薬局又は上場している会社のみの情報です。
 上場していない会社や小さな会社のM&A情報は含まれていないため、業界の一部の情報となります。

 

この数年間だけでも大手の調剤薬局が中小の調剤薬局の株式買収や譲受、業務提携が起きていることが分かります。

 

今後、ますますこのM&Aが業界で進んでいくでしょう。

再雇用を選ぶ?転職活動を選ぶ?どちらが有利なの?

最近の調剤薬局業界では、大手が中小の調剤薬局をM&Aしています。

 

この状況は、実は中小の調剤薬局経営者にとっては・・・悪い話ではありません。薬局は、売り手市場で、売却すると利益が出るからです。

 

もちろん手塩をかけて育て上げた薬局を他の会社に売ったり譲渡したりする事はとても辛いでしょう。

 

しかし、大手の資本傘下に入ることは薬局の発展には必要なことですし、経営環境の上向きが期待できないときに事業譲渡を考えるのは当然のことです。

 

それより、M&Aのタイミングを逃してしまうと、反対に薬局を売りたくてもどこも買ってくれなくなってしまいます。

 

中には、タイミングを失して負債だけを抱えることになる経営者も出てきています。

 

一方、M&Aによって被害を被る可能性があるのは・・・薬剤師です。

M&Aされた側の薬局薬剤師には、実際に何が起きるの?

会社の体制ががらっと変わる!
給料体系が変わる!
会社内での立場(ポジション)が変わる!

 

自分が働いている薬局がある日突然、M&Aされることになったとします。

 

M&Aの契約内容にもよりますが影響を受けるのは「される側の薬局」で働いている薬剤師です。

 

一般的には、新たに従業員を公募したりせずに元の従業員の再雇用をして薬局の運営継続を行います。

 

しかし、主導権は新しい会社にあるので、突然全く違う風土の会社の人間と一緒に働くことになります。

 

そこで起きるのが、「新しい体制 vs 旧体制」による人間関係トラブルです。

 

また、組織編制がなされるので今までと同じ立場(ポジション)で働けなくなる可能性も出てくるかもしれません。

 

会社の人間関係でのトラブルは、大なり小なり人が集まれば起きるのは当たり前の話です。

 

しかし、M&Aで薬剤師が一番気を付けなくてはいけないのは、M&Aに至った理由が人件費の圧迫の場合です。

 

小さな薬局の経営者は、よい薬剤師を相場より高い給料提示で確保します。そうでもしないと小さな薬局では薬剤師の人数を確保できないからです。

 

しかし、毎年毎年給料を昇給しても処方箋単価は下がっていくこのご時勢で、人件費の圧迫で薬局経営が困難となる中小の薬局は結構あります。

新しい会社にて再雇用を選ぶ際の注意点!

新しい会社の雇用条件(給料面や勤務時間や体制)については、面談を通してしっかり聞くようにしましょう。

 

再雇用の条件が今までの薬局に比べて良い、又は買収先の職場環境が良い場合などは再雇用選択をおススメします!

 

M&Aは、ある意味自ら転職活動を行って大きな薬局へ転職する過程を省略できる訳ですから、今までの環境に不満を抱いていた場合など願ったり叶ったりのよい機会になるでしょう!!

転職活動のタイミングとポイント!

M&Aが決定されて情報公開された直後は、動揺して気持ちが落ち着かないかもしれません。

 

しかも、新しい社風という新文化が急に入ってきますので現場が混乱して疲労してしまう可能性もあります。

 

特に注意する点は

人間関係が悪くなる可能性を感じる
聞いていた話と雇用条件が異なる
給料面で経験値が反映されない

 

などの場合は転職を考えるよい機会と捉えて準備をしましょう。

 

どのタイミングで転職を決めて退職願いを出すか?がポイントとなります。

 

M&Aが決まったタイミングでの退職&転職準備

現場も早く理解を示してくれるでしょう。また、転職活動の際も退職理由を伝えやすいので薬剤師個人の負担はないと考えられます。

 

新体制の組織図や新給料体系が提示されたタイミングでの退職&転職準備

まだ現場の体制が構築される前なので退職願いも出しやすく、転職時にも負担が少ないでしょう。

 

M&Aから半年〜1年のタイミングでの退職&転職準備

期間が経つにつれて通常の転職活動と同じスタンスになるでしょう。現職場にとっても薬剤師自身にも負担がかかり始めます。

再雇用?転職活動?どちらが有利なのか

一概にどちらが有利とは断言しにくいですが、M&Aで多くのストレスを抱えるのは従業員の薬剤師です。

 

今後1〜2年先に大いなる期待が持てる場合は新しい会社に柔軟に対応するべきです。

 

しかし、M&Aされる側の従業員は立場が弱くなり人間関係も次第に難しくなっていくというのが実情です。

 

心身共にストレスを抱えて身動きが取れなくなる前から、転職準備を始める方が有利と言えるでしょう!!

転職サイトに登録する際の注意点とは?

自分が働いていた薬局がM&Aとなりそう・・またはなってしまった!というタイミングでの転職活動は、一般的な自己都合退職の薬剤師よりも有利になります!

 

理由は、転職先の採用者側にとって印象が悪くないからです。

 

「人間関係に失敗して退職を選んだ薬剤師」でもなく「薬局の環境に不満があって辞めた薬剤師」でもありません。会社都合の出来事による退職だからです。

 

転職エージェントのコンサルタントにとっても、紹介しやすい部類の薬剤師になるでしょう!

転職活動する際のポイント:コンサルタントさんへの確認・質問事項

M&Aを期に転職活動する際は、コンサルタントさんに雇用条件や経営面の確認と質問を行うようにしましょう。

 

ポイント1・経営的に問題がない薬局か?

⇒経営が先細りだと今後M&A対象となる可能性は高くなります

 

ポイント2・求人募集の要因は?

⇒薬剤師をなぜ募集しているかの背景の確認・質問

 

※コンサルタントさんとの面談でこれらのポイントを押さえて質問や確認をすると、的外れな案件を紹介されることはなくなるでしょう。

転職サイト登録に迷ったら・・

転職サイトによっては、登録後の連絡や返事がとても遅い所があります。

 

そのようなルーズな会社のコンサルタントさんでは、転職先の情報もアップデートされておらず古い可能性があります。

 

転職活動においては、情報が正確であることが大切です。この辺りは転職エージェントの会社の情報伝達の体質が現れます。

 

もし、転職サイト選びに迷ったら「薬キャリ」の登録は押さえておきましょう!業界の動向に敏感で、最新の情報を提供してくれます。

 

また、薬キャリ大手調剤薬局から中小の調剤薬局まで幅広く網羅しているので、 良い条件の薬局を抜け目なく見たい人にはおススメです!

 

まとめ

調剤薬局業界は、医薬分業からバブル期を経験して、今はM&Aによる業界再編という新しいステージを迎えています。

 

大手調剤薬局による中小の調剤薬局の買収・資本提携が収束したら、最後は大手調剤薬局同士の合併のステージを迎えると言われています。

 

調剤薬局業界では今後ますますM&Aが増えていく
M&Aでは「された側」の薬剤師が被害を被る可能性が高い
M&Aになりそう&なってしまった場合は転職の準備をする方が有利
退職・転職活動準備は、タイミングが大切

 

 今やM&Aは珍しい話ではありません。働いている薬局が急にM&Aになっても慌てないようにしましょう。

 

反対に「転職には絶好のチャンス」と捉えると、意外に有利な転職活動ができます!!薬キャリ」を活用して、よい転職先を見つけましょう。

 

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