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勤めている薬局は大丈夫?収支の計算方法を知り経営状況を見極めよう!

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ある日突然、勤めている薬局の近くに競合の薬局が建ったり、門前クリニックと同じ診療科が開局されて患者さんが流れてしまったらどうしますか?

 

このような話は、意外に多くあります。当然、患者さんが他に流れてしまうと勤めている薬局の経営は破綻してしまいます。

 

そこで大切なのは、薬局の収支の計算方法を知っていることや転職時の情報収集の仕方を間違えないことです!

 

今回は、薬局の収支計算の方法と失敗しない転職方法について解説します。

 

薬局の収支の計算方法

薬剤師が調剤薬局へ転職する時に一番気になるのは年収と職場環境(人間関係や雇用条件)ですよね。

 

しかし、経営者目線では何といっても薬局収支です。薬局の経営が安定していれば、経営者としては御の字ですし、先細りの場合は悩みの種になります。

 

経営者でなくても調剤薬局の収支の計算方法を知っておくだけである程度、薬局の経営状況の判断が出来るようになります!

薬局の収支

まず、下の調剤報酬統計表を見ていきましょう。

 

001

※参考引用:東名ソリューションズ(レセコン・電子薬歴会社)ホームページの調剤報酬統計表

 

 

調剤薬局は、毎月レセプト請求することにより収入を得ています。月末になると、各薬局は調剤報酬統計表調剤報酬集計表などで売上状態を確認しています。

 

売上の内訳は、調剤基本料+薬学管理料(管理料)+調剤料+調剤料加算+薬剤料です。

 

この参考引用している統計表の4月の調剤報酬金額は、5,848,100円です。枚数は1,357枚。月の稼動日数を22日とすると、61枚/日ということが分かります。

 

調剤報酬金額が売上となりますが、これから薬の値段(薬剤料)を引かないと本当の利益は見えてきませんよね。薬剤料は一般的に7割程度です。

 

この薬局の4月の利益は、5,848,100円×(1-0.7)=1,754,430円と考えられます。

 

意外に少ないですね。

 

しかも、この利益から固定費である人件費、福利厚生費を引き、諸経費に当たる店舗家賃、レセコンや分包機などのリース代、そして電気代や材料費(軟膏つぼ・内服瓶・薬袋代等)を引きます。

具体的な計算方法:売上500万円で1人薬剤師の場合

薬剤師1名 給料40万
事務員1名 給料16万
月売り上げ 500万
薬剤料 500万×0.7=350万
月支出 薬剤師(40万)+事務員(16万)+店舗賃貸料(15万)+
レセコン等のリース代(5万)+電気水道代(3万)+
その他(10万)= 89万
月利益 500万×(1-0.7)-89万 = 61万

 

という計算になります。これは、薬局経営者である開局者が管理薬剤師も兼務しているような場合の薬局例です。

 

通常1日の処方箋枚数が60枚の場合は、薬剤師2名体制です。その場合の計算をしてみましょう。

具体的な計算方法:売上500万円で2人薬剤師の場合

薬剤師2名 給料40万×2名=80万
事務員1名 給料16万
月売り上げ 500万
薬剤料 500万×0.7=350万
月支出 薬剤師(80万)+事務員(16万)+店舗賃貸料(15万)+
レセコン等のリース代(5万)+電気水道代(3万)+
その他(10万)= 129万
月利益 500万×(1-0.7)-129万 = 21万

 

収支を試算していくと人件費がかなりかかることに気が付きますね。また、1枚の処方箋の単価も重要な要素です。

 

※一般的に内科は薬の処方数が多いので処方箋単価が高く、外科系の処方箋は単価が安くなる傾向にあります。

経営が悪化している薬局の傾向や特徴

さて上記の調剤報酬統計表を参考に、もし薬局の近くに競合薬局が出来てしまったとします。

 

少しずつ新しく出来た薬局に患者さんが流れてしまい、A薬局の売上が500万/月から400万/月に減った場合を考えてみましょう。

売上400万円で2人薬剤師の収支計算

薬剤師2名 給料40万×2名=80万
事務員1名 給料16万
月売り上げ 400万
薬剤料 400万×0.7=280万
月支出 薬剤師(80万)+事務員(16万)+店舗賃貸料(15万)+
レセコン等のリース代(5万)+電気水道代(3万)+
その他(10万)= 129万
月利益 400万×(1-0.7)-129万 = -9万

 

なんと・・薬局の売上がマイナスになってしまいました!!

 

これ以上処方箋が減ると危険ですよね。こうなってくると、経営者は薬局を手放そうと焦ります。

 

しかし、M&A(買収・合併)を試みてもどこからも買い手が付かず、かと言って門前クリニックの医師との関係性から簡単に薬局を撤退出来ないという板ばさみの状態になります。

 

参考:勤務先の調剤薬局が買収(M&A)される!?再雇用か転職か薬剤師のベストな選択は?

 

打開策として考えられるのは、営業時間の延長や休日の開局です。減った処方箋分を営業時間の延長によって埋めようとします。

 

平和に運営してきた薬局にも、ある日突然経営が悪化して負のスパイラルに突入してしまうということが起こりえるのです・・・。

薬局の経営状況が悪くなった場合に準備すべきこと

急に薬局の経営状況に影響するような出来事が起きた際には、慌てずに冷静な状況判断をしましょう。

経営状況が悪くなった場合の薬局存続パターン

大手調剤グループの場合は、赤字薬局であっても存続できる可能性があります。
小規模なグループの場合は、M&Aの対象となる内に買収される可能性があります。
M&Aの対象とならないような経営状況の場合は撤退する可能性があります。
薬局収支を確保するため、リストラされる可能性があります。

経営状況が悪くなった場合の準備

薬剤師として究極の選択を迫られます。

 

最後まで薬局と運命を共にする
早めに退職して転職活動を始める

 

の二者択一となるでしょう。

 

ただし、管理薬剤師の場合は経営状況が悪くなっただけでは簡単に退職が出来ないでしょう。

 

一方、一般薬剤師の場合は経営状況が悪くなったことで転職を選んでもさほど問題視されないでしょう。

 

経営者からすると処方箋枚数に対する薬剤師の配置数を満たしていれば運営に問題ないからです。

 

しかも、経営状況からして余剰人員ですので両者にとってメリットとなるでしょう。

 

ポイント

薬局経営が悪くなった場合のパターンを知っておきましょう
一般薬剤師は身の危険を感じたら早めに退職準備をしても問題ないでしょう

利益の出ている薬局の見極め方

利益の出ている薬局を見極める上で重要なのは、薬局収支の計算方法を知っていることです。

 

しかし、収支計算の方法を知っている薬剤師はごく稀なのが現状です。そのため、薬局面接と同時に必ず見学をしたり、転職サイトに登録して活動する時にはコンサルタントさんに聞いたりしましょう。

 

薬局の収支は、処方箋枚数・診療科目・薬剤師や事務員の人数、地域の地代相場などから黒字か赤字かのおよその見当が付くものです。

利益の出ている薬局の調剤報酬統計表の例

下記の表は、大手レセコンメーカーであるメディコム社の薬局経営に関するレセコン機能を紹介する画面の画像です。

 

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この月は処方箋受付枚数が2,502枚/月でした。稼動日数を月曜〜金曜で22日とすると、2,502枚÷22=113.72枚/日です。

 

1日平均110枚程度の薬局ということが分かります。薬剤師の配置は処方箋40枚につき1名ですので、薬剤師は常勤3名+パート1名だと妥当ですね。

 

さて、売上を見ると13,162,285円ですので、これから薬剤費7割を引くと3,948,685円/月の利益ということが予想できます。これから固定費用を引いていきます。

 

固定費:薬剤師(40万×3名)+パート薬剤師1名(18万)+事務員(16万)+店舗賃貸料(15万)+レセコン等のリース代(5万)+電気水道代(3万)+その他(10万)

 

薬局利益:3,948,685円-1,870,000円=2,078,685円

 

1日の処方箋枚数が100枚を超えている中規模の薬局ですので、その他の固定費は10万では足りないでしょう。

 

例えその他が30万〜50万となったとしても、この薬局は利益が出ることが予想できますね!

 

また、グループ調剤薬局を展開している場合は薬価差益も1割ほどあるのでその分もプラスして計算できますね。

 

ポイント

薬局の収支は、薬剤師人数・処方箋枚数・処方箋単価に左右される
ある日突然、勤めていた薬局の経営が悪化することは起こりえる
機会があったら一度は調剤報酬の統計表や集計表を見ておきましょう
薬局収支の計算ができるようになると利益がでる薬局を見極められる!

転職に失敗しないためにも転職サイトを活用

転職活動をする際に一人で黙々と活動をすることを好む人もいれば、最初から転職サイトに登録する人もいたりと様々です。

 

いろいろな考え方があると思いますが、転職活動において一人で黙々と転職活動を行うことはおススメできません。

 

転職サイトの会社である転職エージェントは、最新の求人情報と今までの業績・情報網から各薬局の特徴や経営状態のデータがあります。

 

詳細な収支情報は、各社社外秘となるため正確な数字は無理ですが、多くの人材を紹介していく中でその薬局の1日の処方箋枚数や薬剤師人数などは知られています。

 

また、地域の給料相場や賃貸料などは調べれば分かります。

 

このように転職市場は、ずばり「情報戦」なのです!

 

1人で行う転職活動は情報弱者となりやすいですが、転職サイトに登録すると爆発的な情報量を持つ組織と接点を持つことになります。

 

面接で聞きづらいような薬局の経営状況もコンサルタントを通して確認できますので、上手に利用して転職活動すれば薬局選びは成功するでしょう!

おススメの転職サイトは?

薬キャリ」です。業界でNo.1の求人情報を誇り、過去の業績から情報量が多いことが特徴です!

 

また、コンサルタントも親切で薬剤師に代わって交渉を担ってくれます。

 

もし、転職サイトの登録に迷ってしまったら薬キャリに登録しておいて損はありません!

 

まとめ

調剤薬局の転職活動では、年収と雇用条件に注目してしまいがちです。しかし、これらは入職して会社の状況で変わる可能性もあり得ます。

 

調剤薬局業界は激戦なので、ある日突然競合の薬局が目の前に出来てしまったり、新しい病院やクリニックが出来て患者さんが流れてしまうことがあるのです。

 

一人で転職活動を行うとどうしても情報弱者となりやすいです。そのため、直接聞けないような内容は、転職サイトに登録してコンサルタントを介して聞いていきましょう。

 

薬局の収支計算をすることで経営状況を把握し、利益が出ている薬局かを見極めて、転職の成功に繋げていきましょう!

 

ポイント

薬局の収支計算を知っておくことは薬局の経営状況を見極めることに繋がります
薬局経営にとって重要なのは処方箋枚数・1枚の処方箋単価、そして人件費です
転職をする際には、転職サイトのコンサルタントに経営状況を聞いてみましょう
転職が成功する人は、情報を上手に利用できる人です  

 

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